私がまだまだ、人の死後を想像するには幼い頃から、私の母は、自分が亡くなったら、散骨してほしい、と常々言っております。
散骨とは、故人の火葬後の遺骨を砕いて細かく粉状にした状態で、海や河や陸に撒いて、自然に還るという葬送方法です。陸でも埋めるという考えではなく、あくまでも撒いて故人を弔います。
お墓を建てて、というのが一般的にも思えますし、故人が身近であればある程、お墓を建てて何かしらの形にしたいという遺族の思いもあるかもしれませんが、散骨したいと思う方には、自分の死後を考えて、形を残したくないと思われたり、お墓の管理などの煩わしさを遺族に思ってほしくなかったり、自分の思い入れの強い場所に還してほしいと思われたりと、理由は様々です。
故人の希望を叶えるのが、ベストな選択なのかもしれませんが、いざ、散骨する時に、撒いて消えていく様を遺族が受け止めきれるように、散骨については、生前のうちに遺言などで意思を伝えておく方がいいでしょう。

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